リモワの歴史

リモワの歴史

リモワの歴史 ポール・モルシェック(Paul Morsceck)

現在では、ドイツのスーツメケースメーカー「リモワ」というブランド名は世界的にも有名なブランドとして定着していますが、当時1898年には創業者の名前ポール・モルシェックから由来して「Paul Morsceck & Co.」というブランド名でした。

1898年——日本では明治31年の頃です。伊藤博文が第三次内閣を成立させた遠い昔の話です。

世界遺産登録がされている有名な観光名所、ケルン大聖堂があるケルン市内中心部で創業を開始し、牛革を素材としたスーツケースで有産階級の人達に愛されるブランドとなり、32年後の1930年、息子のリチャード・モルシェックが会社を引き継ぐと、後継者である本人の名前RIchard MOrscheck WArenzeuchenの頭文字をとって、現在のブランド名「リモワ」となったのです。

 そして父親が主流としてきた牛革を使うのではなく、軽量性や強度の面で優れ、航空機の素材として使われていたジュラルミンに着目し、さらに強度を増すため当時としては異例だったスーツケースの表面を凸凹にするリブ構造を採用し、ジュラルミン製スーツケースの販売を開始しました。

 先代の意思を受け継ぎ、3代目のディーター・モルシェックもより優れた製品作りに励み、1984年、世界一軽量のABS樹脂製スーツケースの開発に成功し、近年ではポリカーボネート製スーツケースを発売し大ヒットを収めるなど、現在に至るまで活躍が続いています。

その時代時代に応じて旅行する人たちが便利になるように創意工夫を続けているのがリモワという企業なのです。